滞在先のホテルのPatio(中庭)で初のソロ演奏。
PAなしの完全な生音演奏だったけれども、スペインの気候のせいなのか
場所のホールのせいなのか音がよく通っていい感じ。
そもそもギター自体がよく鳴っている感じ。
はじめはBGMとして演奏していたのが、みんな次第に聴き入ってくれた。
この日、スペインではじめて「赤のDUENDE」を演奏しました。
フラメンコをイメージして作ったこの曲を本場スペインで演奏するということに
とても気合を入れていました。
受け入れてもらえるのか。反応はどうなんだろう。
ところが、実際の反応は少し予想外のものでした。
「フラメンコだから」とか「フラメンコじゃないから」とか。
ましてや「日本人だから」とか。
そんなのは関係のないことでした。
みんな、「田中彬博のつくった音楽」として聴いていてくれたのです。
トラッドなフラメンコの曲を演奏するなら、また違った見方になるのかもしれません。
けれど、ほんとうに肝心なのは「そのひとの音楽」。
「赤のDUENDE」が、フラメンコ曲なのではなく、
田中彬博のオリジナルなんだ、と教えられたこと。
自分のなかの音楽が
ふっ、と自由に感じられた瞬間でした。
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